2次不等式の解法と判別式

  2次不等式の解き方

平方根の考え方を利用する解き方

  
もしくは
  
という形になる方程式を2不等式(quadratic inequality)という。

  この等式において、b = 0 (a≠0) になるときは、
  
もしくは
  
という簡単な数式に変化する。


                 

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因数分解を利用する解き方

  
もしくは
  
という形の方程式において、

  
の部分を因数分解できるときには、簡単に解を求めることができる。


                   

  因数のどちらか1つがゼロになれば、この等式は成立する。

  大切なのは不等号の向きであり、例えば左側の式において x = 1 や x = 4 のときには左辺を計算すると負の数になり、x = -1 や x = 6 のときには左辺を計算すると正の数になる。

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解の公式を利用する解き方

  
という形の方程式においては、

  
という一般式を用いた解法が成立する。

  このときに求められる2つの解を α , β とする。(ここでは、小さいほうの解を α , 大きいほうの解を β とする。)

  不等式の場合には、不等号の向きと、√の中の

が@正の数になるか、Aゼロになるか、B負の数になるかによって、異なった結果を得る。

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として、

@ が正の数になる場合

  判別式が正の数になる場合
(1)
  
のときには
  

(2)

のときには
  


                 


A が 0 になる場合

  判別式がゼロになる場合
(1)
  
のときには
  

  2次方程式の解が重解になる  = 0 の場合には、 (x-α) を2乗して負になる解はない。


(2)
  2次方程式の解が重解になる場合には、左辺 = 右辺 = 0 を充たす実数解が1つ求まる。

  したがって、
  
のときには
解は、α以外のすべての実数

  
のときには
解はすべての実数



                   


B が負の数になる場合

  判別式が負の数になる場合
(1)
  
のときには
  

  証明は割愛するが、この場合の解は存在しない。

(2)
  
のときには
解はすべての実数

  さらに

が成立すれば、

も自動的に成立するから、
この場合にも
解はすべての実数



                   

違いをしっかり理解しましょう